免許講習会に学ぶ「分かりやすい説明」とは

こんにちは。日本プレゼンテーション教育協会の西原です。

先日、運転免許の更新に行って来ました。更新手続きが終わり、その後、更新時講習を事項したわけですが、びっくりしました。

なににびっくりしたかと言いますと「講習の進め方」です。

私の記憶では、前回の教官は単調な話し方でガイドブックを読み上げるだけだったので、非常に眠たかったのですが今回は違いました。非常に分かりやすくお話しされる教官だったのです。

まず「事例」で解説していたこと。

後部座席ベルトの着用義務化の説明では

「事故が起きた際、後部座席に座っていた人は、まず運転席の背もたれに衝突します。この時、運転席ではエアバッグが開いていますから、運転手はこのエアバッグと背もたれに押しつぶされることになります。その衝突エネルギーは、後部座席の人を車外に跳ね飛ばすくらいですから、もの凄い力でサンドイッチされることになります。つまり運転手も無事では済みません。最悪の場合は命を失うことになります。運転手がシートベルトをしてエアバッグで守られていても、後部座席の人がシートベルトをしていなければ、その人の命はおろか、運転手である皆さん自身も無事では済まないのです。ですから、後部座席に乗ってもらう場合は必ずシートベルトをしてもらってください。もちろん、皆さんが後部座席に乗るときも同じです」

と、このように説明されました。もちろん、言葉だけではなく「押しつぶされる」ジェスチャーを交えながらです。非常に分かりやすい。

そして「数値を置き換えて表現する」です。

大抵の場合、「前年度の死亡事故件数は〇〇人、今年度は〇〇人でした。皆さん、ゼロ人になるよう安全運転を心掛けてください」で終わりがちですが、違いました。

「前年度の死亡事故件数は79人でした。一日で割ると0.21人、つまり5日に1人の方が交通事故で亡くなっている計算ですから、年が明けて既に5人の方が亡くなっている計算になります。交通事故はちょっとした注意で防げます。皆さん、ゼロ人になるよう安全運転を心掛けてください。」

このように分かりやすく交通事故情報をお話ししていただきました。
ですから、講習には30名近く来ていましたが、皆さん前を向いて真剣にお話を聴いていました。
非常に学びの多い時間となりました。

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