社会人になったらプレゼンが嫌いになりました
企業研修などで新入社員や若手社員の皆さんに教えていると「学生時代は楽しくプレゼンができていたのに、社会人になったらプレゼンが嫌いになりました」という話をよく聞きます。なぜでしょう。その原因は、授業とビジネスではプレゼンの意味が全く違うから。
授業でのプレゼンの多くは、与えられたテーマについて調べ、パワーポイントやタブレットを使ってスライドを作り、それを見せながら話すこと、つまり「説明」や「発表」をすることでした。そして多少失敗したからといって、即落第などの深刻な事態にはなりません。
勝てば1億円、負けたら0円
一方、ビジネスでは「結果」が求められます。どれだけ綺麗なスライドを作っても、アニメーションを駆使しても、TED風に話しても、契約や提案の承認など具体的な結果を出さなければ意味がありません。さらに少しの失敗が売上に大きく影響します。
特にコンペはシビアです。あるIT企業ではシステム開発のコンペに勝てば1億円、しかし負けたら0円です。会社の実績や提案内容が競合と僅差で競り合っていれば、最後はプレゼンが勝負の分かれ目になることはビジネスでは日常茶飯事。社会人になるとそのプレッシャーに気付き、楽しかったはずのプレゼンが嫌いになるようです。
ここ一番のプレゼンで勝てばいい!
勝負の世界で全戦全勝の人はいません。誰だって負けることもあります。しかし一流の人達が違うのは、負けから多くのことを学び、ここ一番で勝つために努力し続けているところです。そして勝った時の喜びは計り知れません。ですから一度や二度の失敗で嫌いにならず、ここ一番のプレゼンで結果を出せるよう、しっかり努力し続けましょう。