A「私は『自然』が好きです」
B「だよねー、この時期の『山』は気持ちいいよねー」
C「イヤイヤ、断然『海』でしょ!」
A「えっと……リアクションがわざとらしくない『自然体』という意味の方なんですが……」
B&C『ひょええええええっ!』
通常、話の流れで言葉の意味を理解できますが、それでも時々「……え、そっちの意味!?」と思わず言いたくなる話し方をする人がいます。
日常会話なら笑い話で済みますが、プレゼンではそうはいきません。後から「こう言っていたじゃないか!」「いや、あれはそういう意味ではなく……」などというトラブルになりかねません。ビジネスの場合では「社内で検討させていただきます」の「検討」が有名どころ。本当に考えてくれるのか、定番の断り文句なのか……。
例1「残業は『少ない』」
→ プレゼンターの意味する「少ない」は30時間/月。しかし聞き手は10時間/月だと思っていれば、十分多いと思われる可能性がある。誤解を招かないためには、具体的な数字を言わなければならない。
例2「最近、『若者』の間でバズってます」
→ 若者の意味が曖昧。高校生なのか大学生なのか、はたまた小学生なのか。もしかすると20代の社会人かもしれない。プレゼンターが言う「若者」とはどの年代を指すのかを明確にしないと、誤解を招くことになる。また「バズった」も同様だ。相手はバズったと聞いて「100万いいね以上」だと思っていたら、実は「1万いいね」だと後から聞いてがっかりする可能性もある。
そもそも、相手が「バズる」の意味をよく知らない場合もあるので要注意である。
意味:ネット利用者が使う俗語で、特定の言葉や特定の話題への言及が突如として増えること。例えば普段は数十程度のいいねやリツイート、再生回数しかないのに、急に数千数万に増えた場合に使う
もしプレゼン中にどうも相手が理解していないと感じたり、逆に自分が他人のプレゼンを聞いている時にどうも言っていることが理解できないと感じたら、言葉を自分と相手が異なる意味で使っていないかを確認しましょう。
プレゼンの極意:同じ意味かどうかを確認しよう
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