講師コラム「研修の現場から」
西原 猛(日本プレゼンテーション教育協会 代表理事)
A「安いのにボリューム満点」
B「ボリューム満点なのに安い」
一見、同じような意味に思えるA・B。その違いは「安い」「ボリューム満点」の順番が前後しているだけですが、たったそれだけで聞き手に伝わる意味が変わってきます。
Aの場合「安い」=「少ない」というイメージをひっくり返しています。
つまり聞き手には、
「この価格で、こんなにいっぱい!」
という事が伝わります。
一方Bの場合「ボリューム満点」=「高い」というイメージをひっくり返しています。つまり聞き手には、
「このボリュームで、この価格は驚き!」
という事が伝わります。
すなわち「ボリューム」を強調しているのがA、「安さ」を強調しているのがBとなるわけです。一般的に聞き手に伝えたいことは後に持ってきた方が、より強調されますし、記憶にも残りやすくなります。
どうも伝えたいことが違うように伝わっている気がする……とお悩みの方は一度、言葉の順番を見直してみては?
講師からのアドバイス
本当に伝えたいことは何かを考えて、話す順番を考えよう
西原 猛
JPEA代表理事 兼 チーフ・インストラクター
イベントの企画・制作や、上場企業の新製品発表会や決算説明会、株主総会等のPR・IR支援に携わる。この時、プレゼンテーションの成否が「仕事や人生の結果」を左右する事を痛感し協会を設立。企業や学校、教育機関などで活躍している。京都府出身。