A.「聞き手の立場」で内容を考えていないから。
聞き手は一体、何がわからないのか?
プレゼンの悩みで多いのが、一生懸命プレゼンしたのに、終わったら「何を言いたいのかさっぱりわからん」と言われることです。私も若かりし頃、渾身の企画をプレゼンしたら上司にこう言われ、血気盛んだったので「なんでわからないのか!」と腹を立てた記憶があります。今ではすっかり反省し、伝わらない原因は我にあり、という教訓を得ました。
さて、聞き手は一体「何がわからないのか」考えてみましょう。
1.言葉の意味がわからない
プレゼンター「本日のアジェンダはバジェットのオーソライズの件です」
聞き手「何を言っているのかサッパリわからん……わかる言葉で話せ!」
ちなみに……
- アジェンダ [ agenda ] 議題
- バジェット [ budget ] 予算。予算案。
- オーソライズ [ authorize ] 正当と認めること
2.説明や分析が足りない
プレゼンター「新商品が競合製品より売れていないのは、競合がTVCMを打ちまくっているからです。」
聞き手「本当にそれが原因か? 根拠となるデータは?」
プレゼンター「えっと……知り合い数人に聞きまして……」
聞き手「数人では全く説得力に欠けるわ!」
3.話が飛躍している
プレゼンター「途上国の子供達の多くが5歳以下で命を落としています。だから大豆が必要です」
聞き手「え、どういうこと? 病気が大豆で治るの?」
聞き手の立場に立って考えよう
いずれも聞き手の立場に立って考えていないから、伝わらないのです。まず聞き手がプレゼンの内容について、どのくらい知識を持っているのかよく考えましょう。プレゼンの基本は「聞き手に合わせて内容を考える」です。
また準備段階で、上司や同僚に客観的なアドバイスをもらえば、話の矛盾に気づかないという事態も避けられます。しっかり準備して、わからないと言われないようにしましょう。