【プレゼンの極意】聞き手を受け身にさせないためには?

データや事例について延々と解説する、プレゼン原稿をひたすら朗読する……

人は長時間、受け身の姿勢で情報を聞かされ続けると、ご存じのようにあっという間に集中力が低下します。特に一方的な話が続くと飽きやすく、注意が他のことに向かいやすくなります。

自分が他人のプレゼンやスピーチを聞いているときは(この人の話はひたすら一方的だな、はぁ……つまらん……)と思うのに、いざ自分がプレゼンする側になると、ついつい忘れがちです。

そこで、聞き手を受け身にさせないために、考えてもらう、確認するための「問いを投げかける」と「質問する」ことが大切です。「問いを投げかける」と「質問する」は、どちらも「何かを尋ねる」という意味を含んでいますが、意味合いや使われる場面に違いがあります。

問いを投げかける

相手に答えを求める、というよりも、考えを促すための問いかけや議題のようなものを指します。プレゼンでは相手に対して考えさせたり、気づきを与えることで、聞き手をただ聞くだけにしないようにします。

なお、問いを投げかけた後、間を空けてからデータを示したり、自分で答えを言って話を続けるのが基本です。

ー例ー

・教師が生徒に「幸せとは何だろう?」と、問いを投げかけた後「全国の学生アンケートではこんな答えが……」と示す

・営業が顧客に「この一連の作業が全て自動化できれば、どのくらい時短になるかを想像してみてください」と、問いを投げかける。その後、「データでは自動化前後で……」と続ける

・総務が全社員に「経費精算の新システム移行なんて、正直めんどくせーな、と思ってますよね?」と投げかけ、間を空けてから「実は圧倒的に楽に……」と続ける

質問する

プレゼンターが聞き手に対して、尋ねて答えを求める行為を指します。プレゼンでは相手の知識の有無や、理解・納得できているかどうか、ここまでの不明点はないか、などを尋ね、聞き手に挙手や口頭、オンラインでは投票機能やチャットを使って回答してもらいます。

ー例ー

・面接官が応募者に「あなたの長所は何ですか?」と質問する

・プレゼンターが「〇〇を使ったことがある方、挙手いただけますでしょうか?」と聞き手に質問する

・講師が受講者に「世代間ギャップを感じる時はどんな時ですか?」と質問し、指名して回答してもらう

プレゼンは聴衆との「コミュニケーション=双方向」です。問いを投げかけたり、質問したりして相手の反応や理解を意識しながら進めましょう。

プレゼンの極意:聞き手の集中力を保つために、時々尋ねよう

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