プレゼンでなんとか相手に理解してもらおうと、それはもうマニュアルレベルで事細かに説明したのに終わった瞬間、「……で、結局どういうこと」と言われてガックリ……。なぜこのような残念な結果になってしまうのでしょうか?
講師コラム「研修の現場から」
西原 猛(日本プレゼンテーション教育協会 代表理事)
時々、受講者からこんな質問を受けます。
「こうすれば絶対プレゼンが上手くいく、という法則は有りませんか?」と。
私もそれを探し求めて十数年、残念ながら未だに見つかっておりません。
ーーところが「失敗の法則」はいくつか存在します。
練習方法を間違っている、目的を間違っている、話し方を間違っている……などなど。そこで今回のコラムから連載で「これだけは絶対にしてはいけない!」という法則をご紹介します。
一生懸命説明したのに伝わらないのはなぜ?
第2回目の法則は「説明しかしていない」です。
失敗する人のプレゼンテーションは、ただの「説明」で終わってしまっていることが多いです。つまり……
- システムや製品の使い方の説明
- データの説明
- 状況の説明 ……など
プレゼンターは一生懸命相手に理解してもらおうと、とても詳しく説明するのですが、これが大きな間違い、勘違い!
説明して理解してもらうことも大事ですが、聞き手が聞きたいのはそこではありません。システムを導入することでどのような効果があるのか、そのデータから導き出せる答えは何か、その状況から今後どのように判断すべきか、などが聞きたいのです。
それなのに説明しかしていないから、聞き手に「……で、言いたいことは何?」「つまり、どういうこと?」と言われてしまうのです。
聞き手側から言わせれば「買うかどうか決めてもいないのに、使い方ばかり説明されても時間の無駄」なのです。
詳しい説明よりも、相手のメリットが先
プレゼンの目的は「相手を動かすこと」です。相手を動かすためには、真っ先に相手のメリットや得られるもの、必要性などを伝えなければなりません。間違っても、説明することをプレゼンの目的にしてはならない、ということです。
講師からのアドバイス
説明だけでは相手は動かせない
西原 猛
JPEA代表理事 兼 チーフ・インストラクター
イベントの企画・制作や、上場企業の新製品発表会や決算説明会、株主総会等のPR・IR支援に携わる。この時、プレゼンテーションの成否が「仕事や人生の結果」を左右する事を痛感し協会を設立。企業や学校、教育機関などで活躍している。京都府出身。
東京・大阪で毎月開催の少人数制クラス。
プレゼンの基本がしっかり身につく!
資格も取得出来て、自信も身につく!