A 聞き手が理解しているか、伝わっているかを確認しながら話そう
なぜ早口になってしまうのか?
プレゼンやスピーチなどついつい早口になりがちです。緊張すると、気持ちが高ぶって早口になったり、間が空いて沈黙ができることが怖いので、一生懸命話し続けているうちにどんどん早口になったり、無意識に早く終わらせたいから早口になったり、そもそも日頃から早口の癖があるなど、原因は様々です。
早口は本当に悪いことなのか?
ところで、早口は本当に悪いことなのでしょうか。よく「プレゼンではゆっくり話すようにしましょう」と言いますが、ゆっくり話すことばかり考えてしまうと、逆に本来の目的である、聞き手に伝えるという意識が薄れてしまいます。手段と目的が入れ替わってしまうと大変です。
早口よりも、「滑舌」や「間がない」ことのほうが問題
実は早口と言っても、聞き取れないスピードで話す人はそうそういません。むしろ聞き取りにくいのは滑舌が悪かったり、間が一切なく、ひたすら話し続けることのほうが問題です。滑舌を良くするには、口の体操をしたり、新聞記事の音読などで改善できます。では、間を取りながら話すには……?
聞き手が理解しているか、伝わっているかを確認しながら話そう
間がない人は話すことに一生懸命になるあまり、聞き手の反応を見る余裕がありません。そこで、間をとるには「短く区切りながら話す」ことです。「……で、……となり、……というわけで、」と続けるのではなく、「……です。……となります。……というわけです。」というように、「、」ではなく「。」で文章を切ることを心がけてみてください。そして区切れたら話を続けるのではなく、黙って今の話についてちゃんと伝わっているだろうか、と聞き手の反応を確認しましょう。
このように間を取りながら話せば、プレゼンターは随時、聞き手の反応を確認できますし、聞き手はひたすら話を聞かされて疲れることもなくなりますよ。
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第2章 まずは知っておきたい! そもそも、「プレゼン」とは?
第3章 口ベタでもOK! 相手の心をつかむ「話し方」のひと工夫
第4章 好感を持たれる! 自然に引き込む! カンタン「演出」
第5章 5通りの「組み立て方」で驚くほどわかりやすくなる!
第6章 やっぱり大事! 「スライド」「配布資料」の作り方
第7章 成功のキモとなる「準備」と「練習」
第8章 あわや大惨事!? トラブルを大きくしない対処法